Happyな100年人生を送れる街をめざして 「竹の台地域委員会」

2018年度のプロジェクトである、1WEEKトライアル、ステップアップチャレンジに参加された、竹の台地域委員会から委員長筧さん、副委員長森川さん、副委員長浜さん、プロボノとして参加したブリッジメンバーの方々にお話を伺いました。

※本レポートは、2019年2月9日開催、神戸ソーシャルブリッジフォーラムでの登壇内容をもとに作成しています。

 竹の台地域、竹の台地域委員会について

副委員長 浜さん

副委員長 浜さん

竹の台地域

竹の台地域

(浜さん)竹の台は、神戸市営地下鉄「西神中央駅」からほど近い地域です。1985年に入居が始まったいわゆるニュータウンで、「西神ニュータウン」といいます。6つの小学校区があり、人口が9,057人、3,853世帯、高齢化率は30.7%です。神戸市の高齢化率は、27.3%なので、急激に高齢化が進んでいるニュータウンのひとつということになります。それを象徴するのが小学校の児童数で1995年には1,217人いた児童が、今は380人に減少しています。

私たち竹の台地域委員会は、元々は神戸市の条例で定められた「竹の台ふれあいまちづくり協議会」で、福祉と交流をメインに行っていたのですが、そこに自治機能を含めて規約も改正して、平成22年に竹の台地域委員会を発足させました。

役員は13人、委員は55人、有償ボランティアも含めながら、年間予算規模は550万円で運営しています。特徴的なこととしては、事業系の活動が出てきて、収入が出てきたので、平成25年にNPO法人を立ち上げました。もう一つ特徴的なのは、5カ年計画というのを立てて活動しています。その最終年度は「一つの家族に」というスローガンを掲げています。3番目の「自立と自律のまち」というのは、経済的にも自立したいねとNPOの活動に繋がってきました。

目標を6つのテーマに分けて活動しています。「少子化」では、子どもの居場所作りで、駄菓子屋さんをしたり、コミュニティ喫茶をしたりしています。それから、人生100年時代と言われていますが、「高齢化」のテーマでは、高齢者の昼食会とか、ちょっとした勉強会をしています。「防犯」では子どもの登下校の見守り活動を実施したり、「防災活動」、それから住民自治活動ということで住民同士の交流会も行ったりしています。

 

参加のきっかけ

(浜さん)「一番住み続けたいまち」になるには、最初に「意見が言えるシステム作り」が大事だよねとなりました。今まで紙ベースで行ってきたアンケートをICTやITの技術を活用して、意見集約をしたり、意見を出せるシステム作りをしたいと思いまして、この度神戸ソーシャルブリッジにエントリーしました。

 

プロジェクトの感想

(浜さん)今まで私たちが、知らなかった知識やスキルをブリッジメンバーのみなさんに教えていただきました。今後の地域活動のヒントになると思います。また外部の人でも竹の台で地域活動ができることがわかりました。これまでは、地域内にそういう人がいないか探して来たのですが、自分の地域では中々出にくい。あとは受け入れ側の要件として、活動内容を明確かつオープンにしておく必要はあるかなと思います。神戸ソーシャルブリッジに参加して、地域の広がりが持てたと思います。地域っていろんな人がいて、全員が対象なので、活動も多岐に渡っているんですよね。

 

ブリッジメンバー・インタビュー

登壇者

西谷 友彬さん
小売・流通のシステム開発、運営などの経験を経て、ITを活用した社会課題解決のコンサル業などに従事。

仲島 拓郎さん
個人事業主として不動産売買、会社設立、合併など司法書士業務全般に従事。初プロボノ。

 

自己紹介・参加のきっかけ

西谷さん

(西谷さん)フリーランスで仕事をしています。前職は生活協同組合コープこうべで11年間働いていました。その当時から、ITを使ったまちづくりの団体Code for Kobeの代表をしていまして、そこから独立しました。いまはITを使って自治体や地域委員会、支援団体のお手伝いもしています。

神戸ソーシャルブリッジ参加のきっかけはFacebookを見て、興味あると思ったからです。

(仲島さん)司法書士の仲島です。相続と後見人に関連する業務を専門で仕事をしています。仕事で相続の問題に関わりがあり、これからどんどん高齢化が進んでいく中で、地域のあり方に興味を持っていたので参加しました。

 

1WEEKトライアル プロジェクトの紹介

(西谷さん) 竹の台地域委員会は、今までITを全然使っていないとのことでした。HPは持っているけど、もう少し意見を吸い上げやすいようにしたいので、1WEEKトライアルでは、Googleのアンケートフォームを使って、アンケート集約をすることになりました。

(西谷さん)成果物は、まちづくりアンケートをGoogleフォームで作成しました。今後団体が自分たちでアンケートを作る時に参考にしてもらうマニュアルも作りました。もう一つ成果物があって、動画を撮りました。実際にアンケートを一緒に作っているところを動画に撮ってYouTubeに限定公開であげて、動画で見られるようにすることで、今後団体で作成するときに、あー、このときこうやったなって見られるように工夫しました。

 

2ヶ月のステップアップチャレンジ プロジェクトの紹介

(西谷さん) 次に2ヶ月間のステップアップチャレンジですが、1週間の時にアンケートを作り、その手順書まではできたので、では実際にこれを活用してスタートしたときに、どうやって進めていったらいいのかということを5カ年計画に反映させることにしました。

1WEEKトライアルの成果物

1WEEKトライアルの成果物

(西谷さん)いざネットでアンケートを実施した時に、果たして住民のみなさんは見るのか? そもそもアンケートを紙で実施していることを知っているのか?そこがわかっていないと、成果物が効果を生むのか見えないので、まずは紙のアンケートを作って、実際に住民のみなさんに聞いてみました。イベントのときにアンケートを配ってもらったり、また地域住民の方3人ほどお話を聞かせてもらって、フィードバックを受けたりしました。

1WEEKトライアルのときは、アンケートを作るところまでしかできなかったのですが、Googleフォームでアンケートをすると、このような結果を見ることができるよと、手順書を作って見せるというようなことをやりました。アンケートの過程からこんなことが学べましたよねとかフィードバックがあって、意見が言える仕組みがそもそもあるかとか、といったことの仮説検証を一緒にしました。

 

プロジェクトで難しかったところ・面白かったところ

(西谷さん)プロジェクトで難しかったことは、ITの技術を使うとなった途端に、技術にばかり目が行ってしまって、そもそも何がしたかったのかということを忘れてしまいがちになるところです。

いかに目的を忘れず、最終的にどんなものができたらいいのかを忘れずに進めていくのが難しかったです。

地域がより住みやすくなるためには、ITだけでできるわけじゃないので、そういうところを共有しながら進めていくところが難しかったところでもあり、面白かったところでもあります。

(仲島さん)僕はこういうことに関して知識がないので、取り組んでいくことが難しかったです。でも面白かったのは、こんなに活発に活動してる自治会があるということを知れたことが面白かったですね。

 

プロジェクトの感想

仲島さん

(西谷さん)Googleフォームのアンケートで実施した結果を可視化する手順を、竹の台地域委員会のみなさんと一緒にしたんですね。「こうやったらできますよ」ってまずは私が手本を見せると、みなさんがどんどん手を動かしてやっていかれるんですよね。

自分自身で手を動かして習得しようとする人が結構少なかったりするのですが、竹の台地域委員会のみなさんは、自分らでやっていこうとするので、そこが素晴らしいなと思いました。

(仲島さん)僕の場合は、やっぱりこれから高齢化が進んでいく中で、地域のあり方ってすごく重要だと思うんです。そのヒントをひとつ得られたかな。僕はすぐに何かできるわけではないけど、新しい視点を持つことが出来たかなと思います。

(西谷さん)自治会や竹の台地域委員会の活動を知れたり、そこで自分の力が試せたりできたのは良かったです。また株式会社は、それぞれの目的や対象者を絞ったところで動いていますが、地域委員会になった途端に、その地域に住む住民全員が対象になる。そういうことを実際に考える機会を持てたのは、凄く良かったなと思いますね。

 

一般参加者からの質問

左:委員長 筧さん / 右:副委員長 森川さん

左:委員長 筧さん / 右:副委員長 森川さん

(一般Aさん)今回Googleフォームのアンケートをどのように住民のみなさんに知らせたのか教えてください。そのときのリアクションについてもお伺いできればなと思います。

(西谷さん)今回、まだネットでは発信していないんです。全員をネットのアンケート対象にするのではなく、答えられる選択肢を増やしています。

意外と高齢者の方でも、アンケート結果を見るとネットを使える方もいらっしゃいました。

 

(一般Cさん)パソコン、スマホは高齢の方は扱いにくいということもあるので、そのことについて正確な情報になるのか疑問に思いまして。

(浜さん)今回のアンケートは紙で行いました。回収率見ると、高齢の方は関心持って返事してくれるけど、私たちがもっと知りたい若い世帯は返事してくれないのが実情。テーマによっては、若い世帯の方たちの意見も聞きたいことがあるので、それにはスマホや今回開発していただいたようなやり方があるのではないかと思います。

 

(一般Dさん)アンケートは、一軒ずつポスティングですか?回収がしんどい気がします。

(森川さん)世帯ごとにポスティングして回収しています。

今回のアンケートの大きな特徴は、自治会とマンション管理委員会で回収率にむちゃくちゃ差があったんです。自治会は最高で80数%、マンションで一番回収率が悪かったところは7%でした。マンション住民が地域に関心を持っていないということはよくわかるし、自治会は、一軒家に住みながら、班別で回覧を回しているので顔の見える関係があるというのが、回収率にもすごく現れているなという風に思いました。

 

(一般Eさん)プロボノとして、自分のお住まいの地域以外で関わるほうが関わりやすいことってありますか?そういった距離感のお話ってあるのでしょうか。

(浜さん)地域内の人に「出てきてください」って言うには、プロボノが入ってワンクッションあって、第三者が言ってくれたほうが目を向けてくれやすいと思います。私らが声かけたら「なんか役割やらされるやん」って。だから「この部分のここについてお手伝い求めています」とか、そういう切り口で外の人が客観的に声をかけた方が、ソフトに入れるんじゃないかなと思います。

(仲島さん)補足として、僕の友達で、一度地域のことを手伝うとあれもこれも頼まれて嫌になったという人がいるのです。第三者がいて、ここからここまでですよって敷居をしっかり作ってくれた方が今の人は関わりやすいのかなと思います。

(筧さん)多くの場合は電話がかかろうが何しようが、会いに行って話をします。それでもだめだったら、アルコールを入れながら話をします。そういうことをしないと、なかなか解決しない部分が多くあります。

(浜さん)補足をすると、委員長が直接会って話をして、その人の事情を見ながら、そこまで押し付けず、判断しながら上手いこと引き込んでいます。

(森川さん)やっぱり人を誘うときに、紙ベースで「●●する人募集」とかだと、ほとんど人が来ないです。日頃のお付き合いがあって、顔見知りであって、直接お願いするとか、この部分だけね、とか。積み重ねの積み重ねだと思います。

(浜さん)そういう場を地域にいっぱい作っておくというのは大事だと思います。

 

プロジェクトの詳細は以下でご覧いただけます

1WEEKトライアル:
インターネットアンケート活用で業務の効率化を! そしてもっと多くの住民の声を集めよう!

ステップアップチャレンジ:
アンケートをもっと活用して、意見がいえるシステムづくりにチャンレジしよう!